東アジア史研究フォーラム、国際学術会議を開催
- 東アジア文化の中の中国をどう見るか -
財団は、東アジア史研究フォーラム(運営委員長:白永瑞)と共同で11月2日(金)〜3日(土)、延世大学・学術情報院・張起元国際会議室で韓中国交正常化20周年と日中国交正常化40周年を記念し、「東アジア文化の中の中国」というテーマで国際学術会議を開催した。
財団は、東アジアの歴史学者間のコミュニケーションと相互理解を通じた歴史和解のため、2007年から毎年国際会議を開催している。今年の会議では、「漢字とテキスト」、「朝貢秩序」、「印刷媒体と中国表象」、「天下観」というサブテーマに焦点を合わせ、中国と東アジア諸国がどのように相互理解を深めながら疎通し、地域秩序を模索してきたかについて総合的な検討が行われた。
今回は基調講演者として、京都大学・山室信一教授、台湾成功大学・呉密察教授、漢陽大学・朴贊勝教授、中国復旦大学・姜義華教授をはじめ、合わせて5カ国31人の学者が国内外から参加した。「漢字によってつながった中国と東アジア」、「朝貢秩序と流動する東アジア」、「東アジアの印刷媒体の中の中国の表象」、「天下観と東アジア:過去、現在、未来」という4つのセッションに分かれてそれぞれ発表と討論が行われた。
東アジア社会は、中国の浮上と米国の東アジア回帰という現実から地域秩序の不安定さが明らかになっている中、各国で領土と歴史を巡る対立が高まっている。そのため、各国の民衆の相手国に対する否定的な認識も広がっている。
このように、東アジアに対する各国の関心が高まっている状況の中、中国の過去と現在を省察する今回の国際学術会議は、東アジアの現状を批判的に理解し、望ましい将来へ導く原動力になったと評価された。また、談論中心の東アジア論争において、中国をどう理解し、それに基づく地域秩序をどう模索すべきかについて、次の学術的議論のステップアップのきっかけにもなった。







